第2回 藤稲落語会開催

落語倶楽部は第2回の藤稲落語会「年忘れのらくご」を12月15日に行いました。
会場は藤沢市民会館の第2会議室。50人以上の方が落語を楽しみました。

こみち
演目は
柳亭 こみち  旅行日記
春風亭 一蔵  らくだ
春風亭 一蔵 芝居の喧嘩
柳亭 こみち 厩火事(うまやかじ)
の四席。

藤稲楽会に初登場のこみちは、早大二文卒、衣装の地味な小林幸子、萩原流行似と自己紹介。
「旅行日記」は初代林家正楽、昭和30年代の作。
お婆さん落語の古今亭今輔や現桂米丸が昭和40年頃にTVでやっていたのを思い出す。
落語芸術協会の噺家が多く演じているが、落語協会所属のこみちには喜多八経由?

一蔵
「らくだ」は11月の落語鑑賞会、鎌倉芸術館で林家たい平も鑑賞した。演者による違いや、工夫を探すのも楽しみの一つ。
「ラクダ」というあだ名は、江戸時代後期、両国に見世物としてラクダがやってきたがその大きな図体を見て「何の役に立つんだ?」と思い、図体の大きな人や、のそのそした奴を「らくだ」というようになったらしい。一蔵はラクダという動物がくさい唾を吐きかけるので嫌われるとまくらを振った。
長講。登場人物も多く難しい噺とされる。全て演じると1時間近くなるため屑屋の久六の性格が豹変した辺りで切る場合が多く一蔵も剃刀を借りに行くところまで。おちが通じにくいのと話が暗くなって笑いが少なくなるのでやらないのでしょう。

「芝居の喧嘩」は町奴の幡随院長兵衛と旗本奴の水野十郎左衛門の喧嘩を元にした噺で、元は講談。
落語にはオチがあって終わるけど途中で切る時は「冗談言っちゃいけねぇ」。講談にはオチがないので、いいところ迄語って、「この続きはまた明晩」と終わる。
大入りになった時の「膝送り」「半畳改め」「伝法」と言われる無銭見物をまくらで説明し話に入る。
山村座での芝居興行は、大入り満員で大盛況。半畳をしていない男を「伝法」と決めつけた若い衆がこの男を痛めつけたのだが、これが幡随院長兵衛の子分、雷重五郎。これに水野十郎左衛門の仲間白鞘組が関わってきて、大喧嘩に発展!
目の前で展開する喧嘩が、いったい芝居なのか現実なのかわからなくなる。
これからが面白い処ですが、この続きはまた明晩!

「厩火事」天国の入口で神様に問われる、髪結いの亭主の心根を試そうとする話のまくらにぴったり。
オチを亭主の照れ隠しととるか、本音ととるか・・・

落語倶楽部では来年1月以降も近場の落語会を鑑賞します。